空き家の処分
親が亡くなり、実家を3兄弟で相続した。誰も住む予定はない。
「じゃあ、売ろうか」
ここまでは全員一致。
問題はここからでした。
長男は、知り合いの不動産会社に相談。
次男も、「念のため、俺も相見積もり取ってみるわ」と別の不動産会社へ。
三男も、「それなら俺も聞いてみる」
気がつけば、3人それぞれに不動産会社がついていました。
高く売りたい。だから相見積もり。考え方としては、何もおかしくありません。
同じ家でも、不動産会社によって査定額は違い
せっかく親が残してくれた家です。少しでも高く売りたい。3兄弟とも、良かれと思って動いています。
ところが、それぞれの不動産会社から違う話が出てきます。
- 「うちなら、この金額でいけます」
- 「その査定は少し高すぎると思います」
- 「先にこうした方がいいですよ」
- 「いや、それはしない方がいいです」
だんだん、家を売る話なのか、不動産会社を選ぶ話なのか分からなくなってくる。
そして、弁護士まで登場
意見が合わなくなってくると、「念のため専門家にも聞いておこう」となります。そして今度は弁護士が入る。
- 不動産会社A
- 不動産会社B
- 不動産会社C
- 弁護士
- そして3兄弟
登場人物がどんどん増えていきます。誰かが悪いわけではありません。むしろ全員、「ちゃんとやろう」と思っている。それなのに、話がどんどん複雑になっていく。
3人いることより、3人が別々に動くことが大変
兄弟で相続した空き家を売るなら、最初に決めておいた方がいいことがあります。
「誰が窓口になるか」です。
相談する不動産会社が3社あっても構いません。相見積もりを取ることも悪くありません。
でも、
- 長男 → A社
- 次男 → B社
- 三男 → C社
と、それぞれが別々に交渉を始めると、一気に整理が難しくなります。
まず兄弟で情報を共有する。そのうえで、誰か一人が窓口になる。
そして、「3人で比較して、3人で決める」
この順番にするだけで、かなり違います。
相続は「専門家を増やせば解決する」とも限らない
不動産なら不動産会社。登記なら司法書士。税金なら税理士。揉めれば弁護士。
それぞれの専門家に相談することは大切です。
でも、専門家が増えるほど、「じゃあ、結局誰が全体を見てるの?」という問題も出てきます。
相続って、ひとつひとつの手続きより、「全体を整理して、順番を決める人がいること」の方が大切だったりします。
3兄弟。不動産会社3社。弁護士まで登場。
さあ大変。
そんなことになる前に、一度みんなで、「誰が取り仕切る?」を決めておく。
地味ですが、空き家の処分ではかなり大事なことです。
相続した実家・空き家で困っている方へ
まだ「売る」「残す」が決まっていなくても構いません。
縁(えにし)では、不動産だけを見るのではなく、相続手続き全体を整理したうえで、必要に応じて専門家と連携しながら進めていきます。